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平成30年3月の社会保険様式変更の対応について

平成30年3月から、社会保険の届出様式が大きく変わりました。

  1. 資格取得・喪失・算定・月変・賞与支払届・被扶養者異動届の様式が改定されました。
    • 記載項目にマイナンバーが追加されました。
    • 70歳以上被用者の該当・非該当届が、資格取得・資格喪失に統合されました。
    • 70歳以上被用者の標準報酬相当額の記載も追加されました。
  2. 電子媒体申請のCSV添付ファイルの様式も変更されました。

参考:

LIMSの変更点について

LIMSの最新版では、今回の様式変更に対応するために以下の修正を行っています。

  • 会社マスタ
    • 新様式のFDAP出力用として、電子申請用都道府県コード項目を健保・厚年欄に追加
  • 従業員マスタ
    • 厚生年金加入区分「70歳以上被用者」を追加
    • 健保・厚年・雇用に「喪失日」欄を追加
  • 社会保険
    • 社保届出の新様式(H30.3以降用)に対応
    • FDAP用出力を電子媒体申請のCSVファイル新様式に対応
  • 給与計算・賞与計算
    • 70歳以上被用者厚生年金保険料を0円とする

なお、LIMS等の更新による重要な変更内容を注意点(後述)としてまとめてありますので、必ずご確認ください

レポートツール・FDAP・Peaplの更新

社会保険の新様式を印刷する場合は、LIMSのほかにレポートツールを最新版(1.7.0以降)に更新してください。

電子媒体申請で社会保険の資格取得届のCSV添付ファイルを作成する場合は、FDAPを最新版(1.4.0以降)に更新し、日本年金機構の仕様チェックプログラムも更新(11.0以降)してください。

電子申請を一括申請で行う場合は、Peaplを最新版(1.4.9以降)に更新してください。

1. LIMSの変更点

会社マスタ

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新様式の電子媒体申請のCSV添付ファイルを作成する場合は、会社マスタの「電子申請用 都道府県コード」(健保・厚年)の入力が必要です。

会社の申請先都道府県を登録してください。


また社保の新様式では、「事業所整理記号」は会社マスタの「郡市区符号」が印刷されますので、健保・厚年の「郡市区符号」を必ず入力してください。


従業員マスタ

健康保険・厚生年金の資格喪失日

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従業員マスタの健康保険・厚生年金に「資格喪失日」が追加されました。

新様式の資格喪失届では、この「資格喪失日」を登録した従業員が抽出されます(資格喪失日が未入力の場合、従来通り退職日をもとに資格喪失者を抽出します)。


厚生年金加入区分「70歳以上被用者」

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従業員マスタの「厚生年金加入区分」「70歳以上被用者」が追加されました。

  • 従業員が70歳以上被用者に該当する場合は、「厚生年金加入区分」に「70被用者」を指定してください。
    • 「70歳以上被用者」が指定されると、従業員マスタの厚生年金保険料は0に設定されます(厚生年金の標準報酬の登録は可能です)。
  • 「70歳以上被用者」の場合、「資格取得日」「資格喪失日」「70歳以上被用者該当日」「不該当日」として扱われます。

2. 社保様式変更について

社会保険の各帳票について説明します。

注: 個人番号の編集・印刷には、マイナンバー管理用のアプリ「マイナンバーマネージャ」が必要です。 マイナンバーマネージャが導入されていない場合は、個人番号は印刷されません。

資格取得届

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LIMSで資格取得届を作成するときは、従来と同様に[社会保険][資格取得届]メニューから作成を行います。

その後、帳票種別の選択で「新様式(H30.3以降用)」を選択して編集してください。

編集して保存した届出は、レポートツールから印刷を行ってください。

  • 変更点
    • 厚生年金70歳以上被用者の場合は、「取得日」欄該当日として扱われます。

資格喪失届

sha103.png

資格喪失届を作成するときは、従来と同様に[社会保険][資格喪失届]メニューから作成を行います。

その後、帳票種別の選択で「新様式(H30.3以降用)」を選択して編集してください。

編集して保存した届出は、レポートツールから印刷を行ってください。

  • 変更点
    • 従来は資格喪失届の作成時には「退職日」を指定しておく必要がありましたが、 今回から健康保険・厚生年金に登録されている「資格喪失日」をもとに処理対象の従業員が抽出されます。
    • 厚生年金70歳以上被用者の場合は、「喪失日」欄不該当日として扱われます。

算定基礎届

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算定基礎届を作成するときは、従来と同様に[社会保険][算定基礎届]メニューから作成を行います。

その後、帳票種別の選択で「新様式(H30.3以降用)」を選択して編集してください。

編集して保存した届出は、レポートツールから印刷を行ってください。

  • 変更点
    • 70歳以上被用者も抽出対象となります。

月額変更届

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月額変更届を作成するときは、従来と同様に[社会保険][月額変更届]メニューから作成を行います。

その後、帳票種別の選択で「新様式(H30.3以降用)」を選択して編集してください。

編集して保存した届出は、レポートツールから印刷を行ってください。

  • 変更点
    • 70歳以上被用者も抽出対象となります。

賞与支払届

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賞与支払届を作成するときは、[社会保険][賞与支払届]メニューから作成を行います。

その後、帳票種別の選択で「新様式(H30.3以降用)」を選択して編集してください。

編集して保存した届出は、レポートツールから印刷を行ってください。

  • 変更点
    • 従来は、賞与支払届の編集画面から直接役所用紙に印刷する手順でしたが、本バージョンから他の社会保険帳票と同様に、編集内容を保存してからレポートツールで印刷する方式に変更になりました。
    • レポートツール 1.7.0.2 で賞与支払届総括表の印刷に対応しました。

被保険者(異動)届・第3号被保険者関係届

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被保険者(異動)届・第3号被保険者関係届については、従来通りレポートツールでの 入力・印刷を行ってください。

レポートツール上では、被保険者(異動)届または第3号被保険者関係届のどちらの帳票を印刷するか選択できます。

注意点(重要)

今回の変更において、現在のLIMSから移行するにあたり注意が必要な点をまとめます。

給与計算・賞与計算

  • 健康保険・厚生年金の資格喪失日が入力したとき、資格喪失日以降の給与計算・賞与計算であっても「健康保険料」「厚生年金保険料」0にはなりません
    今後のバージョンで対応予定ですので、それまでは従来通り保険の加入区分を「未加入」としてください。
  • 70歳以上被用者の場合、計算式の「S29 標準報酬・標準賞与額」「S16,S26 厚生年金・基金保険料」は0となります。

社会保険の編集画面

  • レポートツールで新様式の帳票を印刷する場合は、LIMSで新様式の編集画面を保存してから、印刷を実行してください。
    旧様式で編集した届出内容が保存されていると、正しく印刷されないことがあります。

レポートツールでの印刷

  • 「事業所整理記号」欄に印刷される数字(2桁)は、会社マスタの「郡市区符号」欄の数字です。
  • 役所用紙やターンアラウンド用紙への印字は、地域により帳票の印字位置のずれや大きさの違い等があり、また印字済の社員の位置を行うのが困難であるため、正式サポートはしておりません。
    レポートツールで「帳票イメージのみ」を指定して印刷すると、未記入の帳票様式のみの印刷を行うことができ、その後で「データのみ」の印刷で申請内容の文字を印字することができますので、こちらをご活用ください。

FDAP用出力ファイル

  • FDAPを1.4以降に更新すると、従来のFDAP用ファイルは処理できなくなります。
    旧様式でのCSVファイルを作成する場合は、FDAPの古いバージョンで作成を行い、 旧CSVファイルの作成作業が終了した後で FDAP を更新してください。
  • 新様式のFDAP用ファイルを作成する場合は、会社マスタの健保・厚年「電子申請用 都道府県コード」を登録してください。

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