保険料申告書の次年度移行処理
LIMSの労働保険データは、会社ごとに4つの労働保険データを持ち、それぞれ1年分の確定・概算データを保持しています。
新たに年度更新の申告書の作成をを行う場合は、まず最初に前年分の保険料申告書データを本年分の保険料申告書データに移行し、その後に確定分の賃金・保険料データ(賃等報告・一括有期事業総括表)の入力をすることになります。
例:
労働保険1 | 平成25年度確定データ | 平成26年度概算データ | 保険料納付額データ |
↓移行処理 (以下で説明)
労働保険1 | 平成26年度確定データ | 平成27年度概算データ | 保険料納付額データ |
ここでは、保険料申告書のデータの移行処理(更新処理)の手順を説明します。
次年度移行処理(更新処理)の手順
準備
次年度の保険料申告書の作成を始める前に、あらかじめ下記の作業を行っておいてください。
- LIMSを最新のバージョンに更新する
雇用保険料率・労災保険料率の改定や制度変更について、対応済のLIMSをご利用いただく必要がありますので、最新版に更新を行ってください。
- 年度更新のスポットマニュアルを確認する
マニュアルダウンロードから、年度更新についてのスポットマニュアル(PDF)がダウンロード可能です。
- データのバックアップを行う
労働保険データを次年度分として更新すると、従前のデータが変更されてしまいます。
念のため、現行のデータをバックアップしておいてください。
更新処理の内容について
次年度移行処理では、以下の内容の処理が行われます。
更新対象となる労働保険データ
以下の条件に該当する労働保険データにのみ、更新処理が実行されます。
- 指定された対象年度の労働保険データであること
- 労働保険区分の年更処理が対象となっていること
- 保険料申告書の作成区分が「事業廃止/他へ委託/委託から個別」でない
更新される保険料申告書の内容
年度更新処理を実行すると、保険料申告書のデータが以下のように書き換わります。
※ 更新後は元の労働保険のデータを参照することは出来ません。
作成区分 | 「確定概算」にセットされます。 |
処理時期 | 「年度更新」にセットされます。 |
確定算定期間 | 指定された確定年度範囲に指定されます。 |
概算算定期間 | 指定された概算年度範囲に指定されます。 |
確定保険料率 | 前年の「概算保険料率」がセットされます。 |
一般拠出金率 | 自動的にに指定されます。 |
申告済概算保険料 | 前年の「概算労働保険料」の金額がセットされます。 |
賃等報告データ 一括有期データ | (賃金データの初期化が指定された場合) 賃等報告データ・一括有期事業総括表の請負金額・賃金データが0にクリアされます。 |
申告書金額 | (申告書金額の初期化が指定された場合) 保険料申告書のうち、確定・概算の「賃金総額」「保険料額」が0にクリアされます。 |
特別加入者 | (特別加入者の更新が指定された場合) 前年の「希望日額・希望月数」を元に、「承認日額・算定額」に値を設定します。 |
更新処理を行う時点では、概算保険料率は更新されません。個別に保険料申告書を作成するとき、[F4:前年同額]、[F5:賃等読込] を実行したときに、会社マスタに指定されている労災料率・雇用保険料率が概算保険料率に読み込まれます。
更新処理の実行
メニュー[マスター][マスター更新処理][保険料申告初年度更新処理]を開きます。
注意事項が表示されますので、確認の上[OK]ボタンを押してください。
「申告済保険料の更新」ダイアログが表示されますので、適切に指定してください。
- 更新対象
- 労働保険データについて、「特定の年度のデータのみ移行する」か「すべてのデータを移行する」かを指定します。
○ 指定した年度のみ更新 | 下記の対象年度に指定されたデータだけを更新します。 通常はこちらを選択してください。 |
× すべての労保データを更新 | 対象年度を確認せず、上述の更新処理の内容が実行されます。 この場合、年度のチェックを行わずに更新処理が行われるので、更新処理を2回実行してしまうと、正しくない保険料率や申告済み概算保険料に書き換わってしまうことがあります。 |
- 対象年度
- 「○ 指定した年度のみ更新」が選択されたとき、ここで指定された年度の申告書データだけ、上述の更新処理を行います。
- 会社範囲
- 更新処理を実行する会社の範囲を指定します。
- 賃金データ
○ 0に初期化 | 賃等報告データ・一括有期事業総括表の請負金額・賃金データが0にクリアされます。 |
× 初期化しない | 賃等報告データ・一括有期事業総括表データは初期化されず、前年の申告時の賃金データがそのまま残ります。 |
- 申告書金額
○ 0に初期化 | 保険料申告書のうち、確定・概算の「賃金総額」「保険料額」が0にクリアされます。 |
× 初期化しない | 確定・概算の「賃金総額」「保険料額」は初期化されず、前年の申告時の金額がそのまま残ります。 |
- 特別加入者
○ 更新する | 前年の「希望日額・希望月数」を元に、「承認日額・算定額」に値を設定します。 |
× 更新しない | 特別加入者の更新処理を行いません。 |
[OK]ボタンを押すと、更新処理が実行されます。
終了するまで時間がかかることがあります。